文章の入り、3秒説

■女性雑誌はナイフ

軽く入って、
深く刺しこむ
女のナイフ。

文章の入りは
読者をつかむため重要。

言われなくても、
誰もが、
そんなことわかっています。

ところが、
これがむずかしい。

そこで、
女性雑誌から
ノウハウを盗もう
というわけです。

ポイントは
切り込み3秒。

そこから
ググっと押し込んでいきます。

■女は「わかって」
男は「見つけて」

ドコモの新料金プランが
始まったのを知っていますか?

携帯料金が安くなるというので
早速、申し込んでみました。

私の家庭では
見込みで5000円ぐらい安く
なりそうです。

ならいいかなと、
妻に内緒で

Dマガジンという
定額雑誌読み放題サービス
を申し込みました。

たった月400円。

でも、

妻に内緒って、
ドキドキします。

バレルかな?
バレないかな?
のスリルがたまりません。

そんなことしていたら
ソワソワした態度で
すぐバレてしまいました。

というより

ウソを見つけてほしかったから、
わかるように
私はしていたのだと思います。

そんな経緯から
プロの軽い文章である
雑誌文章を読み漁っています。

読んでみると
やはり男性誌と女性誌には
違いがあります。

女性誌の記事のほうが
「読んで欲しい願望」が
強いです。

つまり、
「わかってほしい願望」。

一方、男性誌は
「見つけて欲しい願望」です。

だから、女性誌記事は

読者相手にわかりやすい言葉、
やわらかい表現で
共感を求めながら
テンポよく話が前に進んでいきます。

なかでも特筆すべきは、
結論だけではなく
目標があることです。

目標とは、

(雑誌ごとの)世界観(生き方)を
わかってほしい、
共有してほしい、

世界観の中に来て欲しい、

ということです。

ですから、文章の結論は
その世界観につながるものとなります。
したがって、
女性誌記事はよんでいると

「いいなー。
私もやってみたいなー」

と行動したくなっていきます。

コピーライティング原理を
使っているのもあって、

軽い気持ちで読んでいると
ついつい引き込まれて
前のめりになっていきます。

それに対して男性誌は

むずかしい言葉、
わかりにくい言い回しで、

結論はあるにはあるけれど
何のための主張か?が
見えないのが多いです。

分析型というのか
読んでも

「それはわかった。

けれど、
だから、
何?」

が、いつでも残ります。

その「何」の部分を
なぜかほのめかして
隠しているのが特徴です。

言ってみれば、
隠したものを
母親に「見つけて欲しい」
みたいなところがあるのです。

たいした内容でもないものを
むずかしい言葉で覆い隠す。

愚の骨頂といえるでしょう。

男性記事ならこんな感じの
文章になります。

「愚の骨頂」なんて言葉
いらないでしょ?

思うに同じ内容を
女性ライターに書かせれば、
もっとよくなるはずです。

では、
女性誌ならなんでもいいのか?
というとそうではありません。

■女性雑誌だからといって、
なんでもいいわけではない

総じて、女性誌のほうが
文章はすごいです。

そもそも
女性は文章平均値が高いので
メールでも
男は歯が立ちません。

読むほうにまわっても、

女性のほうが
文化に興味があり
まともな本を読んでいます。

そのため、
読解力、感受性ともに
男より上です。

それが先鋭プロ集団の
商業雑誌というのですから、
男はかなうはずがないでしょう。

しかし、読んでいると
そんな高レベルの女性雑誌記事にも
違いがあります。

例として
「VERY」と「クロワッサン」を
見てみましょう。

●VERY2019年8月号
「VERY世代は
可愛い=女っぽいと解釈します!」
より冒頭文、引用

(改行位置変更しています)
——————-
私たちの毎日に欠かせない
裾フリルのTシャツにふんわりワンピ、
華やかなプリーツスカート、
ぽわんとした袖のブラウスetc…
そんな甘くて可愛い服に
心惹かれるのは
忙しくても簡単にオシャレが
決まったり、
こっそり体型カバーしてくれたりも
あるけれど

なによりVERY世代の健康的な色香を
あくまで上品に引き出してくれるから!
カジュアル化が進む夏こそ、
そのパワーを生かす最大のチャンス。

可愛い服を昧方につけて、
この夏は”いつもより女っぽい私”。

目指しませんか?
——————-

特集記事の冒頭文章です。

一文目は、
スッと入るのが鉄則なのに、

「最大のチャンス」後の
丸までが長い長い。

ゆっくり目に読んで
10秒前後の文章です。

長すぎるので
ブログでは、
まずバッテンの文章。

ですが、
VERYは熱烈なファンが多い
雑誌なので、

こんなに長くても
「読んでもらえる、大丈夫」
との判断なのでしょう。

「なにより」から後の
VERY世代の世界観を
強調したいのだけれど、

いきなり入ると嫌われるので
イメージできることを先頭に入れて、
やんわり長め
ゆっくり入っています。

「そのパワー」とは、
VERY世代パワーのことだと
思いますが、

読んでいて違和感を感じるのは
わかっている向けだからです。

対象読者は
VERY世代の世界観に
興味があります。

ですから、冒頭文章は、
まず読者の頭の中に
VERY世代イメージをつくる
ことから始めています。

今回のこの記事を思いついた
きっかけでもありますが、
冒頭文としては
主張が強く特殊です。

●クロワッサン2019年7月10日号
「買って良かったもの。」より
冒頭文、引用。

(改行位置変更しています)

————————
情報社会の今、何を買うにも、
ネットに実店舗、格安ショップ、
いったいどこで買えばいいのやら。

参考になるのは、
信頼できる友人・知人の
実感ではないでしょうか。
————————

こちらは、特集記事の
冒頭一文目として
平均的な長さです。

「いいのやら」まで
ゆっくり目に読んで
3秒ぐらいではないでしょうか?

ブログでもよくある
「お悩み」から入るパターン。

こちらは信者を
盲信していない場合です。

そのため、共感というのか
読者の嘆き節から
入っています。

それで、同じ悩みを持つ人向けに
おすすめ商品を
紹介していく構成です。

(その分野のランキング形式も
よくあります)

先のVERYとクロワッサンでは、
想定読者の質が違いますので
文章の入りのアプローチが違います。

とりわけ、特集記事の冒頭文は
その雑誌の特徴を押し出す部分なので
わざとらしいほど。

ところが、
特集記事冒頭文では
個性を出そうとする女性誌が、

それ以外の少し小さな記事、
あるいは説明文となると
ある法則に従って書かれているのです。

■文章の入り、3秒

特集記事は
無理をしています。

私がいうまでもなく、

VERY特集記事の冒頭文が長いのは、
編集部員ならば
全員わかっていることです。

しかし、あえてそうしている。

そこが、
女性雑誌の勝負どころなのです。

しかし、それ以外となると
専門家の経験から導かれた
読者に文章が入りやすい
一文目になっています。

これが
「文章の入り、3秒」法則。

「文章の入り、3秒」法則は
専門用語ではありません。

私が勝手に作りました。

あなたも手元にある雑誌を
パラパラめくってほしいのですが、
それ以上時間のかかる記事は
読みにくい印象を持ちませんか?

ところが、
この「文章の入り、3秒」法則に
則れば、

知らず知らずのうちに
後に続く文章を
読者は読んでしまう
というわけです。

例えば、
VERY、クロワッサンの同じ号、
別の記事の冒頭一文目を
書き出してみます。

(上記、同号より引用)

●VERY

「正直、科理はあまり得意では
ないのですが、
お菓子を作るのは好き。」

「妻が海外出張に行きました。」

「先月のエッセイの感想を、
母が電話で伝えてくれました。」

「ただですら話し手の真意を
汲み取ることは難しいのに、
SNSでのメッセージのやり取りの
面倒くささと言ったらありません。」

「時計を見ると、もれなく朝の4時。」

●クロワッサン

「お米農家の
山崎宏さん・瑞弥さん夫妻は
レシピ本も出すほどの科理上手。」

「毎年、夏が長くなっていくように
感じます。」

「服の白はカジュアルな白。」

「アレキサンダー・ワンの
黒のスカート。」

「中井美穂さんが
初めて十勝・帯広を訪れたのは
10年前。」

大体読むと3秒から
少しくどくて5秒。

個人的には5秒はしんどいので、
やはり3秒ぐらいがいい感じです。

また、3秒の中の言葉のリズムも
体言止めを使ったり、
ポンポンと軽快なのも
注目すべき点になります。

■一文目の光景

ところで、
あなたは文章に入りの一文目に
どんなこと書いていますか?

想定読者のメリット?

PREP法よろしく
記事のポイントですか?

それが男の文章だというのです。

重要なことを
先に出して、
肝心のことは隠しておく。

それで、

「ママ、
見つけてくれないかな?」

でしょう?

それでは本末転倒です。

(おっと、「本末転倒」なんて
これまたくだらない男言葉を
使ってしまった)

では、女性誌を先生とするなら
一文目には
何を書けばいいのか?

説明ではありません。
感情でもありません。

それは「光景」です。

それが女性記事の冒頭一文目、
丸までの3秒間に詰め込む内容です。

つまり、
一文目に意味はありません。

説明やメリットやポイントは
後にいくらでも書けるので
二つ目の文章以降にすればいいのです。

例えば、

「ふとしたことから、
ある方の詩集を再読しています。」

実はこの文章は
ある女性が発行したメルマガの
冒頭に書かれていました。

メルマガで、ですよ。

この号だけ時々思いだして
読むのですが、読むたびに

「ウー、センスあるなー。

パクってそれ風には
できるけれど、

自分には思いつかない」

といつも思います。

この一文だけで
夕方ごろ、一人部屋で
本棚の忘れられた詩集に手をかけ、

ホコリを払って、
パラパラとめくり、

本の感触を思い出しながら
気に入っているところを
開いて懐かしく読んだり、

「こんな詩があったけ?」

と自分の記憶に驚く
光景が見えます。

私は中学生のころ
詩が好きだったので、

「詩集を再読」のフレーズだけで
そのころにワープして
気持ちにグッとくるのです。

もちろん商品コピーなどの
一文目には不合格です。

ですが、ブログ、メルマガ、
エッセイ、SNS投稿文、
その他においては、

むしろ、
一文目は光景でなければ、
成り立ちません。

なぜなら、女性の文章は
自分の世界をわかって欲しいので
一文目はドアだからです。

ドアを開けた瞬間、
そこには夕日の入る部屋。

それが必要なのです。

「この前、夕方に
昔読んだ詩集を
本棚から取り出して、
読んでみました」

これでは
読者が思うのは

「ああ、そういうことで
詩集読んだのね」

です。

詩集を読んだ理由がわかるだけで
こんなトロトロした説明では、
夕日の入る部屋に
招き入れることはできません。

しかし、

「ふとしたことから、
ある方の詩集を再読しています。」

なら、

読者は書き手の部屋に
瞬間移動できます。

一文目はインパクト重視と思われがち。

ですが、
インパクトのある冒頭文は
意外にすぐ忘れられてしまいます。

重要なのは
読者に光景を見せて
あなたの部屋の中に
一瞬のうちに立たせること。

その部屋を気に入れば
時々、メールボックスから
埋もれたタイムカプセルを掘り出して
また読者は部屋に訪れるはずです。

あなたの文章も
冒頭一文目の光景いかんで
忘れ去られることなく
再読されるのです。

■撮影できないブラックホール

女の人の
「わかってほしい」は
意味をわかってほしいのとは
違います。

では、
何をわかってほしいのか?
といえば、

「わからないところまで
わかって欲しい」

ではないかと考えています。

最近、思うところが
あったのですが、
むずかしい。

つまり、
女性の「わかって欲しい」願望は
女性自身もわからないところを
わかって欲しいです。

ですから、わかってもらうために
わかっている情報は
すべてさらそうとします。

隠し立てなんてしません。

そのため、
言葉もわかりやすいし
文章から光景も見えきます。

感情でもなく
説明でもなく
光景をわかって欲しい
と思っているといって、

女性から見れば
「それまた、違う」と
言われるかもしれません。

しかし、それでもいいです。
(今のところ)
私はそう感じています。

ただ言えるのは、
そこから、少なくとも

私たちの大きな穴が
見えてくるのです。

それは、
小さな穴ではなく
大きな穴の
ブラックホールです。

男からは見えないけれど
女性には撮影できる
大きな穴があり、

また同様に、

男側からは見えるのに
女性に撮影できない
ブラックホールが
ポッカリと開いています。

ここまで、
女性文章の一文目から学ぼう
みたいな話をしてきました。

つまり、
「文章の入り、3秒」法則と
その内容は「光景」であることです。

もう一歩それを進めると、
性差を乗り越えること
ではないでしょうか?

■国境の長いトンネルを抜けると?

「国境の長いトンネルを抜けると
雪国であった。」

(川端康成(著)雪国より引用)

これは、川端康成(著)雪国の
冒頭の一文です。

私はずっと
ノスタルジーというか、

東京から見た別世界だったり、
今とは切り離された
タイムマシンに乗っている感覚を
表していると思っていました。

時空を超えたノスタルジックな
別世界ということです。

ところが、文章の一文目のことを
考えていたら
この小説のテーマではありませんが、

川端さんは無意識のところで
性差を乗り越えたかった
のではないか?と思います。

つまり、
別世界のブラックホールを
撮影したかったのです。

いろいろなメールも来るし
ビジネス書も
雑誌も読みますが、
うんざりしています。

SEOを意識した
ブログ文章なんて
すぐわかりますので
読むのをやめてしまいます。

最近流行りの
目次プラグインが
記事の冒頭に入っている
ブログなんて最悪です。

何が最悪なのかといえば
限界が見えるからです。

メリットのある文章。
意味のある文章。
論理的な文章。

役に立ちそうですし、
実際役に立つのでしょう。

しかし、問題が解決すれば、
すぐ捨てられるだけ。

要は読んでも情報があるだけで
面白くないのです。

私はそれ以外が読みたいのです。

あなたはそんなこと感じませんか?

そういう世界に
堪らなく嫌気がさしています。

卓越した文章家でも
自分のすべてを解き明かし
文章にすることはできません。

だから、
他人の文章を読んだり
小説を読むなどして
他人と自分を重ね合わせます。

そして、「自分なら?」
と想像することで、
今自分に見えない
ブラックホールを見ようとします。

川端康成の小説のように
自分の世界から
別の世界に乗り越えることが
美意識なのではないかと思います。

その私の嫌気とは、
別の世界が見えているのに
乗り越えられない嫌気です。

最初は
分析説明型文章を書く
トレーニングしなければ
文章が成り立ちません。

しかし、その次の段階は
美意識なのだと思います。

そのひとつが性差です。

例えば、
ファッション動画を見ていると
世界の多くのデザイナーは
ジェンダーレスを目指しています。

女性が男物の服を着るのは
シャネル当初からあるので
現代では違和感もありませんが、

男に女性服をアレンジして
着させるアプローチが
近年とても多いです。

男女では骨格が違いますので、
全く同じにはできませんし、

試行錯誤中のためか
仮装コンテストみたいに
なっていますが、

そのうちシャネルのように
馴染むシルエットが
見つかるでしょう。

ファッションの場合、
形のある美意識ですので

性差を超える場合、
違和感から
だんだん微調整されて
馴染んでいきます。

ところが、
無意識下の性意識は
そうそう簡単にはいきません。

だからせめて、
一文目を変えることで

役に立ち、それでいて
美意識ある文章に
変えていきたいのです。

だとしたら、

最終的に売り込みメールマガジン
であっても情報だけではない
それ以外の美意識ある別世界が
あらわれるでしょう。

先ほど詩集の話をしましたが
詩は言葉遊びがあるので
美があります。

言葉遊びとは何かといえば、
意味や論理以外の
言葉の持つ想像の力を使うことです。

つまり、遊ぶことで別世界に行けます。

ですから、
一文目で遊んで性差を超えれば
そのあと別世界に飛び越えることができます。

文章の一文目はジッパーです。

最初に掛け違えれば
永遠に重ね合わせることは
できません。

だからこそ、
一文目で読者を
別世界に連れ出さないと
ならないのです。

3秒で。

そこから
ググっとです。

———————

記事がよかったと思われたら
人気ブログランキングに
投票をお願いします。

あなたの投票でブログランキングから
多くの人に情報を届けることが出来ます。

投票方法は、
以下の「人気ブログランキングアイコン」を
「クリック」してください。

(1日1回投票出来ます。)

●コピーライター脳になりたいなら?

書籍「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」
寺本隆裕(著)

ちょっとした発想の転換が
あなたのホームページや
あなたのアフィリエイト文章を

自分本位から
読者視点に変えます。

読者のための文章を
書きたいのであれば
この本。

=>くわしくはこちら
書籍「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」
寺本隆裕(著)

(リンク先で章立てがわかります)

通常価格3,980円のところ、
期間限定で86%オフの550円(税抜)


■メールマガジン読者募集中

以下のリンクからご登録ください。
->メールマガジンへのお申し込みはこちらから

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です