買わないとバカ戦略~断れないオファー

「買わないとバカ」

究極のコピーとは、
そう読み手に思わせること。

しかし、それには危険も潜んでいます。

この前、動画編集ソフト
「VEGAS Pro」を購入しました。

理由は9割引だったから。

そこから話を始めましょう。

今夏、パソコンの
ハードディスク(以下HDD)を
ソリッドステートドライブ
(以下SSD)にしました。

Win10は裏でいろいろしていて
HDDへのアクセスが多くうるさいことに
嫌気がさしました。

それがSSDはアクセス音がせず、
暑さ、振動に強いことからです。

それで換装した後、
環境を戻すため
使っていたソフトを
再インストールしていました。

その中でマイクロソフトの
無料動画編集ソフト
「ムービーメーカー」があります。

「ムービーメーカー」は
わかりやすくて
説明書を読まなくても
感覚で使えるお気に入りソフト。

なのに、配信終了になって
ダウンロードが
出来なくなっていたのです。

現在、動画編集ソフトを使って
何かをしているわけでもありませんが、

お気に入りがいなくなると
ショックですし、
喪失感を感じます。

仕方がないので
そのうちフリーソフトで
探そうと思っていました。

そんな折、運良く、
いや、運悪くダイレクトメールが
届きます。

のぞいてみると
ソニーの動画編集ソフト
「VEGAS Pro」が9割引。

その時点で約44000円から
約4300円。

しかもその上、
クーポンを使って1000円引きで、
3300円ぐらいになります。

そんなプロレベルのソフト
説明書を読みたくありませんし
手に余るだろうと、
最初は思いました。

しかも、探せば動画編集の
フリーソフトもあります。

それを考えれば
3300円とはいえ、
高いです。

ところが、ある考えが
頭をよぎります。

「これは買わないとバカ」

買わなかったらと思うと
損しても欲しくなりました。

「なんでやねん」
と自分でも思いますが、
思い始めると止まりません。

それで購入してしまいました。

値引き販売は
マーケティングを考えていない場合、
単に、
たたき売り、処分売りです。

夕方になって
生鮮食料品の売れ残りを出さないため
スーパーは半額ぐらいまで
値引きをします。

値引きシールが
商品バーコードの上に
はられているでしょう?

それが、処分売りです。

しかし、
マーケティングを
考えている場合には、

古典的な方法で
「断れないオファー」
「フロントエンド」
といいます。

オファーとは
取引条件のことで
「こういうお得な条件で
買いませんか?」
を提案することです。

フロントエンドとは、
まず安く売って
あとからバックエンドという
組になる商品を売り込むことです。

ようは、得すぎて
買わずにはいられないを
とりあえずを狙っています。

広義では
ダイレクトレスポンス手法の
ひとつといえるでしょう。

ダイレクトレスポンス
マーケティングは

一般的には
興味のある小冊子を
無料で送ることをエサにして、

顧客に申し込みをさせ
情報を集めます。

それから
段階的に説明して
販売することですが、
考え方は同じです。

なぜ、9割引なんて
強烈な値引きをするのかというと、
「興味のある顧客」のリストを
作りたいからです。

住所、名前、メールアドレス
などなどを
彼らは欲しいのです。

その意味では
私もまんまとリストに
取り入れられてしまいました。

それから、
オプションや
バックエンドと言われる
高い商品やサービスを
売り込むつもりなのです。

今のところ、VEGASの場合、
ソフトの使い方動画教材を
その会社は売り込みに来ています。

こういう書き方をすると
悪いことのようですが、
そうではありません。

もっと活用したい顧客にとっては
うれしい売り込みであり、
うれしい商品です。

「PDFの説明書なんか読んでも
ようわからん。
動画なら具体的でわかりやすい」

とむしろ、感謝されるでしょう。

ですから、いい商品の場合、
売り手にとっても無駄がなく、
買い手にとっても
継続して情報をもらえるので
Win-Winの関係を作ることが出来る
マーケティング方法です。

しかし、問題は
古典的とも言われる
この手法はとても難しいのです。

まず、最大のリスクは
商品の価値を下げてしまうこと。

3割引でも半額でも
9割引でも同じですが、

割引をすると
顧客の感覚が変わり、
商品が見下されてしまいます。

すると、今後その商品は
実質元の値段で売れなくなります。

それだけではありません。

割引販売をするということは
元の価格で買った顧客が
いるということです。

もし、あなたが
10万円で買った商品が
ある日、9割引1万円で売られていたら
どう思いますか?

そんなコロコロ値段が
変わる物なんて、

気に入った商品だとしても
怒りもこみ上げるし、
商品への信頼も
販売会社への信用もなくなります。

当然、知り合いにも
その話をするかもしれませんし、
SNS、ブログにも書くでしょう。

ですから、
値段を下げるのは
安く売るだけの問題ではなく
恨みも買うことなのです。

そして、次に難しいのが
販売計画です。

どこで儲けになるのか
設計しなければなりません。

例えば、9割引にして
1000本ソフトが売れたとしましょう。

そんな割引率だと
購入理由は「安いから」が
大半です。

ですから、商品価値ではなく
価格で購入した顧客。

ということは、
次の価格高い商品、サービスを
売り込んだとしても
買わないでしょう。

使うと効率よくなる
便利な関連商品であっても

下手すると、
次は10本20本になって
しまうかもしれません。

それを見越した
商品価格ならいいのですが、

逆に
大赤字になってしまう可能性も
あるのです。

ですから、次は100本、
その次は10本ぐらいの感じで
販売設計をしなければならないのですが、
どこまでをワンセットにすればいいのか
が見えないところがあります。

見えなければ
販売計画も立てられないので
安く売って終わってしまったで
滑ってしまいます。

ダメなら途中で別傾向商品を
紹介すればいいだろうと
思いがちですが、
それは最悪の方法です。

例えば、
最初の割引で動画編集ソフトを
購入した年齢が30代だとします。

「なら、
子供を動画編集しているのだろうから
ベビーカーを売り込んでみよう」

なんて考えがちです。

しかし、そんな興味のないものを
売り込まれて
気持ちいい人はいませんので、
メール受信を拒否されてしまうかも
しれません。

それでは、せっかく集めた
「商品に興味がある人」リスト
が台無しになります。

では、ただ単純な割引販売による
「売る方もバカ」
「買わないとバカ」戦略から

喜ばれる
「買わないとバカ」戦略にするには
どうすればいいのでしょうか?

それには、3つの方法があります。

●特典を変える
●セット販売で割引感覚を変える
●納得できる理由をつける

上記でお話ししたとおり、
値段を下げるに限らず、

最初に設定した価格を変えることは
信用に関わるため
しないほうがいいでしょう。

そこで、
本体価格を変えずに
それ以外の
お得感をアピールする方法を
お話しします。

●特典を変える

まず考えられるのが特典です。

3ヶ月使って気に入らなければ
全額返金保証。

3ヶ月メールサポート。

関連商品を特典にする。

例えば、上記動画編集ソフトだったら
ライセンスフリー音源を1000種類。
ライセンスフリー
オープニング動画を100種類。など、

商品ごとに購入者にとって
「あったらいいなー」と思える
特典をつけて
お得感を演出します。

●セット販売で割引感覚を変える

つぎに単品では設定価格だけれど
何種類かセットで購入すると
値引きにする。

例えば、ソフト1本では4万円なのに
関連商品のセット10商品だと
5万円などです。

この場合、
「1本だと4万が
10本で5万だー」と
思わせることも出来ますし、

どれから値引いたのかが
わからないので、

値引いたとしても
元値で買った顧客からも
文句が出にくくなります。

●納得できる理由をつける

割引理由を前面に持ってくる自体が
疑われる可能性があります。

しかし、やるとしたら
創業100年で利益還元感謝セールを
いついつまで。

など、期間を限定して
特定商品だけが値引きされていない
ようにします。

最近、スズキのジムニーが
20年ぶりに
フルモデルチェンジしたことが
話題になっています。

それで、納車待ちが1年先まで
埋まっているそうです。

そんな状態ですから
おそらくほとんど値引きを
していないはずです。

なのに、それでも
欲しい人は予約を入れます。

あなたもおそらくそうだと思いますが、
欲しいものは
どうしても欲しいのではないでしょうか?

つまり、
欲しいものは売れます。

ですから、無理は禁物で
まず、コピーで商品を伝えて
欲しくさせてから、

「買わないとバカだ」
条件(オファー)を提示して
背中を押すようにしてください。

順番を間違えると
「欲しくもないものを
買ったオレはバカだ」
と顧客を後悔させることになります。

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